教育。

木堂椎さんの「12人の悩める中学生」を読んでうなる。

12人の悩める中学生 (角川文庫)

12人の悩める中学生 (角川文庫)

所沢にある公立中学の3年F組の最後の一年をひと月ごと12人の視点から描く。
スクールカーストをテーマにしてるのか、殺伐としているんだろな、と先入観。
はじめに「バトルロワイアル」を彷彿とさせるような学級名簿やクラス全員のイラストが載っていて、どんな血生臭い諍いを起こすのかとハラハラしていたら、意外とマイルドなオチがつく青春物でした。

地の文でやけに難しい熟語や慣用句や言い回しを多用したり、頻繁に韻を踏んだり変なところで読点を打ったり、ラッドウィンプスがよく出たり。
奇妙な点は多々あったのですが、それが心地良い。
AMラジオも好きなんですな(笑)。

教師はほとんど介入しない物語で、よく言えば3Fの生徒たちは問題を抱えつつも自分たちの足で歩んでいける力を持っているということ。適度に歪んでいるし。

同じ日に、教師が生徒をどう向き合うかという「鈴木先生」の新刊を読み、対比できて面白かった。

鈴木先生(7) (アクションコミックス)

鈴木先生(7) (アクションコミックス)

鈴木裁判の後半、カーベェの爆弾発言から始まり、まさしく鬼のような形相の足子先生で終わる。
笑ってしまうけど、笑えない。
笑えないけど、笑ってしまう。

以下、思いついた作品を列挙。

フリーダム・ライターズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

フリーダム・ライターズ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

バトル・ロワイアル

バトル・ロワイアル

青い鳥

青い鳥